夜職は昼職で働いている人に比べて賃貸を借りにくいと言われていますが、なぜ借りにくい傾向があるのでしょうか?
職業だけで審査の通過率が変わるのは納得できませんよね。
本記事では、水商売が賃貸を借りにくいと言われている理由について詳しく紹介していきます。
借りるためのコツも紹介しているので引っ越しをご検討中の夜職の方は、ぜひ参考にしてください。
- 借りにくい理由は収入に波がありトラブルに巻き込まれやすいから
- ホストが特に審査の通過が難しい
- 繁華街エリアが比較的借りやすい
目次
水商売が賃貸を借りにくい理由
水商売だと賃貸を借りにくいと言われているのには、下記のような理由があります。
水商売が賃貸を借りにくい理由
- 毎月の収入に波があり不安定だから
- 近隣トラブルを起こしやすいから
- 犯罪に巻き込まれ事故物件にされる恐れがあるから
上記の3つの理由の中には人によっては当てはまらないという方もいるかと思います。
しかし業界人全体で見ると、収入に波があったりトラブルを起こしたりする方が多い事実があるため、大家さんや不動産屋さんから嫌がられる傾向があります。
毎月の収入に波があり不安定だから
1つ目の理由は、「毎月の収入に波があり不安定だから」です。
夜職の人が賃貸契約時に嫌がられてしまう理由としては、収入に波があり不安定な職業だからという理由があります。
これは人によっては当てはまらないという方もいるかと思いますが、貸す側からすると今は収入が安定していてとしても今後はどうかわからないと感じます。
現在の収入が安定していたとしても、落とされることもあるので注意しましょう。
近隣トラブルを起こしやすいから
2つ目の理由は、「近隣トラブルを起こしやすいから」です。
夜職の方は、昼間に働いている大多数の社会人とは違い夜に仕事に行き深夜から早朝に自宅に帰ってくるため生活音でトラブルが起こりやすいと言われています。
生活リズムが人と違う以上、避けそうと思っても騒音問題はなかなか避けられないため、入居後にトラブルに巻き込まれたくないのであれば鉄筋コンクリート造などの防音性の高い物件を選ぶことがおすすめです。
犯罪に巻き込まれ事故物件にされる恐れがあるから
3つ目の理由は、「犯罪に巻き込まれ事故物件にされる恐れがあるから」です。
夜職に就いている方は、仕事上お酒を飲むことや仕事でお客さんと親密な関係になる場面があることから、一般的な職業に就いている方と比べて犯罪に巻き込まれる可能性が高いと考えられています。
そのため、本人にトラブルを起こす意思がなかったとしても、職業だけでトラブルを起こしそうな人物だとみられてしまい借りにくくなっています。
水商売が賃貸を借りる方法8選
夜職が賃貸を借りる方法を紹介します。
夜職の方は確かに一般的な職に就いている方と比べて賃貸を借りにくい傾向がありますが、それでも借りる方法はあるため、探す前から不安を感じる必要はありません。
水商売が賃貸を借りる方法8選
- 水商売可の物件を探す
- 審査が緩い保証会社を利用する
- 繁華街エリアで探す
- 昼の仕事を始める
- 安定収入のある親族に代理契約を依頼する
- 身だしなみに注意して不動産屋での印象を良くする
- 水商売専門の不動産会社を利用する
- アリバイ会社を利用する
水商売可の物件を探す
1つ目の方法は、「水商売可の物件を探す」です。
夜職しかしておらず、職業夜職として賃貸を借りるのであれば夜職でも可と宣伝している物件を探すことがおすすめです。
夜職可と最初から分かっている物件であれば職業が原因で審査に落ちることや審査をそもそも断られることが防げるため、あとは収入や過去の家賃滞納歴などだけ審査に引っ掛からなければ賃貸を借りることができます。
夜職可の物件は、不動産屋さんに相談しても探してもらうことができますが、職場の同僚や先輩に住んでいるマンションを聞くこともおすすめです。
審査が緩い保証会社を利用する
2つ目の方法は、「審査が緩い保証会社を利用する」です。
職業を夜職として申告するつもりの場合は、審査が厳しい保証会社ではまず審査に通過できないため、審査が緩めな保証会社を利用することがおすすめです。
独立系と呼ばれる保証会社は、どこの会社も独自の基準で審査を行うため審査が緩い傾向があります。
独立系の保証会社
- フォーシーズ株式会社
- 日本セーフティー株式会社
- ハウスリーブ株式会社
- 株式会社Casa
- 株式会社オーロラ
- プラザ賃貸管理保証株式会社
- エルズサポート
繁華街エリアでお部屋を探す
3つ目の方法は、「繁華街エリアでお部屋を探す」です。
繁華街エリアは、夜職関連のお店が揃っている影響から賃貸物件も夜職の方を歓迎しているケースが多いです。
そのため特別住む地域にこだわりがないのであれば、繫華街エリアで探してみることがおすすめです。
自分の職場がある場所のすぐそばに住まいを借りることに抵抗がある場合は、近隣の繫華街エリアで探してみましょう。
職場のすぐそばで住まいを借りてしまうとプライベートな時間をお客さんに見られたり、自宅をお客さんに特定されたりする恐れがあるので注意してください。
昼の仕事を始める
4つ目の方法は、「昼の仕事を始める」です。
もしも時間と体力に余裕があるのであれば、夜職だけでなく昼の仕事を始めることがおすすめです。
夜の仕事だけでなく昼の仕事も掛け持ちしていれば、職業や職場などの情報は昼の仕事で申告できるようになります。
夜の仕事の方が労働時間の割合が多くても副業ということにして収入を合算して審査が受けられるため、余裕がある場合は昼の仕事を始めることも検討してみましょう。
昼の仕事は、正社員にこだわる必要はなく、派遣社員などであっても問題ありません。
安定収入のある親族に代理契約を依頼する
5つ目の方法は、「安定収入のある親族に代理契約を依頼する」です。
もしも安定収入のある親族がおり、その方を頼れるのであれば、自分で契約を結ぶのではなく親族に代理で契約を結んでもらうことがおすすめです。
親族に代理で契約を結んでもらうことができれば、実際に住むのが自分だったとしても代理の親族の職業や収入で審査が行われます。
住む自分は職業や収入を明かすことなく審査が受けられるため、夜職の方であってもスムーズに住まいを借りることが可能です。
事前に申告していれば規約違反にはならないため、頼れる親族がいる場合は代理契約も検討してみましょう。
身だしなみに注意して不動産屋での印象を良くする
6つ目の方法は、「身だしなみに注意して不動産屋での印象を良くする」です。
不動産屋さんは、住まいの相談に来た方の身だしなみや態度をチェックしています。
なぜかというと、身だしなみや態度にはその人の人柄が出るからです。
不動産屋さんはお店まで足を運んでいるにもかかわらず、TPOを考えずに失礼な態度をとる方や汚らしい身なりで来店する方に貸したいとは思いません。
対応してくれる不動産屋さんに不信感を抱かせないためにも、住まいの相談に不動産屋さんまで行く際は必ず身だしなみや態度に気を付けるようにしましょう。
水商売専門の不動産会社を利用する
7つ目の方法は、「水商売専門の不動産屋さんを利用する」です。
不動産屋さんの中には、キャバクラやホスト、ガールズバーなどで働いている方向けの物件を専門的に取り扱っている会社があります。
水商売専門を謳っている不動産屋さんであれば、最初から審査に通過できる確率の高い物件を紹介してもらえるため、スムーズに希望の物件を見つけることが可能です。
「夜職専門 不動産屋」や「ナイトワーク 賃貸」とネットで検索をかけると簡単に何社かヒットするため、興味がある方はぜひ調べてみてください。
実際に利用する際は、必ず口コミや実績も確認するようにしましょう。
アリバイ会社を利用する
8つ目の方法は、「アリバイ会社を利用する」です。
スムーズに審査に通過したいのであれば、アリバイ会社「アリバイドットコム」を利用することがおすすめです。
アリバイ会社とは、フリーランスやナイトワーカーとして働いており職業が原因でなかなか住まいを借りることができない方が、スムーズに審査に通過できるよう実在する会社の在籍証明や書類を発行してくれるサービスです。
アリバイ会社を利用すれば、夜職1本で生活している方も昼職で正社員をしているように装えるため、借りられる物件の選択肢が広がります。
賃貸審査に落ちた夜職の人は家賃を見直すのがおすすめ
もしも賃貸審査に落ちてしまった場合は、そのまま審査を受け直しても受かる可能性が低いため、家賃を見直してみることがおすすめです。
審査の難易度は家賃に比例している部分があるため、家賃を下げればそれだけでもいくらか審査の難易度を下げることが可能です。
家賃を下げつつ良物件を探すコツ
- 1路線しか停まらない駅周辺で探す
- 地域を限定せず広い地域で探す
- 妥協できる部分は妥協することも視野に入れる
上限の家賃を下げても比較的家賃の安い地域などで探せば、それほど部屋のグレードを下げずに理想の物件が見つかります。
審査に落ちてしまった場合は高い家賃のところにこだわらず少し探す部屋の家賃を考え直してみましょう。
【職業別】水商売の賃貸契約難易度
一口に水商売と言っても、その職種は細かく分かれているかと思います。
夜職はどの職種も昼職に比べて審査の通過が難しいですが、夜職の中でもキャバクラ勤務や風俗勤務など職種によって契約難易度が分かれています。
職業別の契約難易度は下記のとおりです。
- キャバクラ・スナック・ガールズバー・クラブ・ラウンジなどの勤務の場合難易度は低め
- 風俗業はキャバクラなどに勤務しているよりは難易度が高い
- ホストとして勤務している場合は高難易度
キャバクラやスナックに勤務している場合は夜職の職業の中では比較的審査が通過しやすいと言われています。
風俗業がキャバクラなどに勤務している人より難易度が高いことには、体を壊すと収入が0になってしまう理由があり、ホストの方が審査難易度が高いことには統計としてホストは夜逃げ率が高いという理由があります。
水商売の賃貸契約についてよくある質問
最後に水商売の賃貸契約についてよくある質問をまとめて紹介します。
今回紹介するのは、下記の4つの質問です。
よくある質問
- 過去にクレカを滞納している場合審査には通らない?
- 水商売で賃貸を契約する場合保証人は必須?
- 水商売で賃貸契約するときに必要な書類は?
- 夜職は家が借りれないって本当?
過去にクレカを滞納している場合審査には通らない?
過去にクレカを滞納していると絶対に審査に通過できなくなることはありませんが、滞納歴があることで審査の通過が難しくなることはあります。
5年以内にクレカを滞納している場合、自分の信用情報に傷がついてしまっているため、信販系と呼ばれる審査時に信用情報をチェックする家賃保証会社の審査はかなり通過しづらくなります。
しかし家賃保証会社の中には信用情報のチェックを行わない会社も存在するため、そういった会社を利用すれば十分に審査に通過できる可能性が残されています。
なお、クレカの滞納が5年以上前の話の場合は滞納歴自体が消されている可能性が高いです。
水商売で賃貸を契約する場合保証人は必須?
夜職で賃貸を契約するからと言って、必ず保証人が必要になると決まっているわけではありません。
そのため、契約時には保証人を用意するように求められる場合と保証人なしで契約できる場合があります。
現代では保証人の代わりに家賃保証会社を契約することが一般的であり、保証人を求められることは夜職で働いているかどうかに限らずほとんどありません。
家族が頼れず保証人を用意できないからといって、部屋が借りられなくなることはないので安心してください。
なお連帯保証人は基本的に親族しかなることができません。
水商売で賃貸契約するときに必要な書類は?
夜職で賃貸契約をするときに必要になる書類は、下記の通りです。
賃貸契約するときに必要になる書類
- 本人確認書類(マイナンバーカード・運転免許証・パスポート・在留カード・学生証)
- 住民票
- 収入証明書(確定申告書類・課税証明書・源泉徴収票)
- 貯金残高証明書(通帳のコピー)
本人確認書類と住民票は必須ですが、収入証明書と貯金残高証明書は必要な場合と必要ない場合があります。
住民票はマイナンバーカードを持っている場合、コンビニのマルチコピー機から取り寄せることが可能です。
提出を求められる書類は人によって違うため、必ず不動産屋に直接確認するようにしましょう。
夜職は家が借りれないって本当?
夜職は家が借りれないという話がありますが、正しくは借りられないのではなく借りづらいのです。
そのため絶対に借りられないわけではありませんが、昼職についている方と比べるとかなり審査に落とされる確率が高く、借りられる部屋を見つけるのに時間がかかります。
しかしこれはあくまでも自分が契約者になった場合の話であり、両親や恋人に代理契約を依頼すれば夜職の方であってもスムーズに部屋を借りることが可能です。
水商売ということを不動産屋に知られたくない場合、希望の物件に住みたい場合は自力での契約ではなく両親や恋人を頼ることも検討してみましょう。
【まとめ】水商売が賃貸を借りれない理由は?
本記事では水商売が賃貸を借りられない理由について紹介しました。
いかがだったでしょうか?
水商売として働いている方は、収入が不安定なことやトラブルに巻き込まれやすいことから審査の通過が難しい傾向があります。
しかし、水商売専門の不動産屋さんを利用したり両親に代理契約を依頼したりするなどの対策を取れば部屋は借りることが可能です。
部屋探しには時間がかかる恐れがあるため、引っ越しを決めたらなるべく早くから探すようにしましょう。
本記事が水商売で賃貸を契約できずにお困りの方のお役に立てれば幸いです。