賃貸物件を借りる際に行われる入居審査。
審査と言われると落とされてしまわないか不安になってしまいますよね。
そこで本記事では保証会社が入居審査で調べる内容について詳しく紹介していきます。
入居審査に不安を感じている方は、ぜひ参考にしてください。
- 保証会社の審査では、過去のトラブル歴・月収・収入の安定性・クレカの滞納歴などがチェックされる。
- 信販系は審査が厳しく、独立系は審査が緩い
- 保証会社は自分で選ぶことはできない
目次
保証会社が入居審査で調べる内容4つ
審査に不安を感じている方は、審査ではどのようなことを調べられるのか気になっていることかと思います。
そこでまずは保証会社が入居審査で調べる内容について紹介していきます。
保証会社が審査で調べる内容は、下記の通りです。
保証会社が入居審査で調べる4つの内容
- 過去に家賃滞納などのトラブルがないか
- 家賃は月収に対して妥当か
- 職業と収入は安定しているか
- クレジットカードの滞納をしていないか
審査内容①過去に家賃滞納などのトラブルがないか
1つ目の審査内容は「過去に家賃滞納などのトラブルがないか」です。
過去に家賃滞納などのトラブルを起こしている方にお部屋を貸してしまうと、貸したお部屋で再度滞納をされてしまう可能性が高いため、審査時には過去の滞納歴をチェックされることが多いです。
過去に家賃の滞納や騒音トラブルを起こしている方は、トラブルを起こした際に利用した不動産会社・保証会社を利用すると審査に落とされる可能性が高いので注意しましょう。
ほとんどの不動産会社では、家賃滞納者の情報を共有していないため、トラブルを起こした際に利用していた不動産会社・保証会社の利用だけを避ければ基本的には問題ありません。
また、過去の履歴は5年で削除されることが多いため、5年よりも前のトラブルの場合はそもそも履歴が残っていない可能性が高いです。
審査内容②家賃は月収に対して妥当か
2つ目の審査内容は「家賃は月収に対して妥当か」です。
賃貸の入居審査の際には、家賃が月収に対して妥当かどうかがチェックされます。
どんなに高収入な方であっても、月収に見合わない高額な家賃のお部屋を借りようとすると、滞納される危険性が高いと判断され、審査に落とされるので注意が必要です。
家賃を決める際は、月収の3分の1を目安に考えると良いと言われています。
家賃を滞納せずに支払っていける自信があったとしても、審査では客観的な視点から判断されるため、自分の月収に見合った家賃を選ぶようにしてください。
どうしても家賃が少し高いお部屋に住みたい場合は、安定収入のある親族に連帯保証人を依頼してみましょう。
審査内容③職業と収入は安定しているか
3つ目の審査内容は「職業と収入は安定しているか」です。
入居審査の際には、職業と月々の収入が安定しているかがチェックされます。
一般的な会社員などとして働いていれば、職業にも収入にも問題がないと判断され、審査に落ちることはありませんが、フリーターやフリーランスなどの働き方をしている場合は要注意です。
フリーターやフリーランスのような働き方をしている方は、会社員として働いている方と比べて月々の収入が安定していない傾向があることから審査で落とされることが多いです。
年収で見ると余裕で家賃を支払っていける収入があったとしても、月収単位で安定していないと落とされる可能性が高まります。
これから引っ越しを検討しているなら、早い段階から月々の収入が安定するよう仕事量を調整することがおすすめです。
審査内容④クレジットカードの滞納をしていないか
4つ目の審査内容は「クレジットカードの滞納をしていないか」です。
信販系というクレジットカード会社などが運営している家賃保証会社では、審査時に過去のクレジットカードの滞納歴がチェックされます。
クレジットカードの滞納を審査でチェックしてくる信販系の保証会社は、他の保証会社と比べて特別審査が厳しい傾向があるため、滞納歴がある場合は審査に落とされる可能性が高いです。
クレカの滞納歴はCICという機関が一括で管理を行っているため、審査を受ける家賃保証会社と一切関係ないクレジットカード会社での滞納だったとしても、調べられると履歴がバレてしまいます。
クレジットカードの滞納歴がある方は、信販系の保証会社に注意しましょう。
大家さんは入居希望者の人柄を重視する
また上記で紹介した4つの審査内容以外にも、大家さんには入居希望者の人柄を重視している方が多いです。
基本的に賃貸を借りる際に、大家さんと直接会話をする機会はありませんが、不動産会社の方と会う際、電話で話す際に相手に対して失礼な態度をとったり汚い身なりで行ってしまうと、非常識な人だったという風に大家さんに伝えられてしまします。
非常識な方や汚い身なりの方はお部屋でトラブルを起こす可能性が高いと考えられるため、大家さんはお部屋を貸したいとは思いません。
自分もお部屋を選ぶように大家さんにも入居者を選ぶ権利があるということを頭に入れ、不動産会社の方と会う際は社会人として恥ずかしくない態度を心がけるようにしましょう。
内容に不安がある場合は保証人や緊急連絡先もチェックされる
収入や雇用形態といった申し込み内容に不安がある場合は、保証人や緊急連絡先もチェックされることが多いです。
緊急連絡先は審査には影響がないため、嘘や間違いの連絡先を記載していても審査に落とされることはありません。
しかし、保証人は賃貸の契約者同等の審査が行われ、収入や勤め先に問題がある場合は審査に落ちる原因となるので注意が必要です。
無職の方や年金暮らしの方を保証人にすることはできないため、もしも親族に安定した収入がある方がいない場合は友人に依頼することも検討してみましょう。
なお、緊急連絡先の内容で審査に落ちることがなかったとしても、嘘や間違いの連絡先を記載すると修正を求められ審査に余計な時間がかかることになります。
故意に適当な緊急連絡先を記載することはおすすめできません。
保証会社は大きく3つに分類される
家賃保証会社は、大きく分けて下記の3種類に分類されます。
保証会社の種類
- 信販系:審査が厳しく、審査時に信用情報がチェックされる
- LICC系:他のLICC加盟不動産会社と家賃滞納者の情報を共有している
- 独立系:各社独自の基準で審査をしており、審査が緩い
3種類の内最も審査が厳しいのは、信販系と呼ばれる保証会社で、審査が最も緩いのは独立系に分類される保証会社です。
過去5年以内に家賃の滞納やクレジットカードの滞納をしており、信用情報に傷がある場合は信販系では審査に落ちる可能性が高いと考えられます。
信販系としてはオリコフォレントインシュアが有名で、独立系としては日本セーフティーが有名です。
入居希望者が保証会社を選ぶことができない
保証会社は大きく分けて3つに分類され、保証会社ごとに審査の厳しさが違ってくると先述しましたが、実は保証会社は入居希望者が選べるものではありません。
そのため、選んだお部屋に対して利用できる保証会社が複数あったとしても、審査が緩い会社を希望することはできません。
希望を出しても対応できないと断られるので注意してください。
利用する不動産会社によっては、入居申し込みをする前から備考欄や物件情報の保証会社欄に○○保証会社利用必須などと記載されているため、保証会社にこだわりがある方は備考欄をチェックするようにしましょう。
入居審査で提出を求められる書類
入居審査の際には収入状況や就職先を調査するために下記のような書類の提出が求められます。
- 身分証明書(マイナンバーカード・運転免許証・健康保険証・パスポート)
- 収入証明書(源泉徴収票・給与明細・前年分の確定申告書・雇用契約書)
- 保証人の身分証明書・収入証明書
提出を求められる書類は利用する会社によって違うケースがあるため、気になるお部屋が見つかったら、審査にはどのような書類が必要になるのか必ず確認するようにしましょう。
給与明細書などは直近6ヶ月以内に発行した物のみ有効などの細かい有効期限が設定されているケースも珍しくないため、引っ越しを考え始めた段階で必要な書類を集めておくことがおすすめです。
入居審査に通る人と通らない人の違い
入居審査に落ちる人の割合は全体の2割程度と言われています。
大半の方がスムーズに審査に通過できているのに対して、2割の人が審査に落とされてしまうのは何故なのでしょうか?
ここでは、入居審査に通る人と通らない人の違いについて詳しく紹介していきます。
審査に落とされないか不安な方はぜひ参考にしてください。
入居審査に通る人の特徴
入居審査に通る人の特徴は、下記の通りです。
入居審査に通る人の特徴
- 収入が安定しており、それを証明することができる
- 過去に滞納などをしたことがなく、信用情報に傷がない
- 賃貸でトラブルを起こした経験がない
- 連帯保証人を立てられる
賃貸の審査では、収入が安定しているかどうかが最も重視されるため、月々の収入が安定しており、収入に見合った家賃のお部屋を選んでいるなら基本的に審査に落ちることはありません。
実際に賃貸審査で落とされてしまう方は全体の2割程度と言われており、ほとんどの方がスムーズに賃貸を契約できていることからも審査で求められることは多くないことがわかります。
会社員のような働き方をしており、過去にトラブルや犯罪を犯していないのであればまず審査には落ちないため、上記で紹介した特徴に当てはまる方は審査に不安を感じる必要はありません。
入居審査に落ちてしまう人の特徴
入居審査に落ちてしまう人の特徴は、下記の通りです。
入居審査に落ちる人の特徴
- 収入が安定していない
- 定職についていない・短期間で職を転々としている
- 以前借りていた賃貸で問題を起こしている
- ネットで検索すると、過去の犯罪歴が出てくる
上記の4つの特徴の内、1つでも当てはまる場合は、審査に落ちてしまう可能性が高いです。
しかし、当てはまっていたら必ず落ちてしまうわけではないため、当てはまる場合は連帯保証人を立てたりまとまった貯金を作ったりするなどの対策を取るようにしましょう。
もしも審査に落ちてしまった場合は、自分で原因を考え対策を講じた上で再度申し込むことが大切です。
落ちてしまったのに何も考えずに次の審査を受けに行くと再度落とされる可能性が高いので注意してください。
【雇用形態別】入居審査の難易度
最後に雇用形態別に入居審査の難易度を紹介します。
雇用形態別の入居審査の難易度は下記の通りです。
表の上側が審査難易度が低く、下にいくにつれて難易度が高まります。
入居審査の難易度
- 社会人 審査難易度:低
- フリーター 審査難易度:中
- フリーランス・個人事業主 審査難易度:高
- 無職 審査難易度:高
入社したての新社会人は審査に通りやすい
難易度が高そうに見えて意外と審査難易度が低いのが、入社したての新社会人、内定獲得済みの学生です。
新生活に合わせて新居を借りる方は珍しくないため、入社したての新社会人や内定獲得済みの学生は、就職予定の企業や今後の収入で審査が行われ、スムーズに新居を借りられるケースがかなり多いです。
もちろん今後の収入予定に見合わないような高額な家賃のお部屋を選んでいたり、過去に賃貸でトラブルを起こしていたりした場合には落とされることもありますが、職業で審査に落ちてしまう可能性はほとんどありません。
なお、内定獲得の段階で新居を決める場合は、通常の審査とは異なり内定通知書などの書類が必要になるので注意しましょう。
フリーターは大手不動産会社の審査に通りにくい
フリーターとして働いている場合は、利用する不動産会社によって審査の難易度が大きく変わってきます。
審査が緩めな町の小さなの不動産会社などであれば簡単に通過できることもありますが、大手の不動産会社では職業で審査に落とされることも珍しくありません。
定期収入があるだけでなく、ある程度の貯金を貯めておいたり、家族に連帯保証人を依頼しておくと審査に通過しやすくなるため、フリーターのまま審査を受ける際は何かしらの対策を考えておきましょう。
勤続年数を重視されるケースもあるため、引っ越しを考えているならあらかじめ一つの職場で長く働いておくことがおすすめです。
なお、連帯保証人は誰でも良いわけではなく安定収入のある方を選ばないと断られてしまいます。
フリーランス・個人事業主は審査が厳しい
フリーランスや個人事業主のような働き方をしている場合は、収入があっても不安定なことから審査の難易度が比較的高めです。
無職の方ほどではありませんが、年収的には余裕で支払っていける家賃のお部屋であっても、職業を理由に審査に落とされることが珍しくありません。
何もせずに審査を受けるよりは、連帯保証人を立てたり保証会社を利用するといった対策をとって、少しでも大家さんに家賃滞納の不安を与えないような状態にしてからお部屋の審査に申し込むことがおすすめです。
もしもまだフリーランスとして独立しておらず、今後独立予定なのであれば会社員として働いている内にお部屋を決めておくとより賃貸契約がスムーズです。
無職の人は年金などの収入がないかぎり非常に厳しい
現在無職の場合は、社会人やフリーター、個人事業主に比べて入居審査の難易度がかなり高いです。
年金などの定期収入やある程度のまとまった貯金がない限りは、ほぼ審査に落ちるかそもそも審査を受ける前に断られると考えて良いでしょう。
事情があって無職だけど定期収入または貯金がある、収入が安定した家族に連帯保証人を任せられる、この3つの内のどれにも当てはまらない場合は、自力でお部屋を借りることは諦めた方が良いかもしれません。
どうしても今すぐにお部屋を借りなければいけない場合は、親族に代理契約を任せるかNPO団体を頼ることを考えましょう。
無職の方の支援を行っているNPO団体であれば、お金も仕事もない状態であってもお部屋を用意してもらえる可能性があります。
【まとめ】入居審査が不安な方へ!保証会社の審査について徹底解説
本記事では保証会社の審査内容について紹介しました。
いかがだったでしょうか?
保証会社の審査では、過去のトラブル歴・月収・収入の安定性・クレカの滞納歴などがチェックされます。
そのため、過去にトラブルを起こした際に利用していた保証会社で審査を受けたり、月収に対して見合わない家賃のお部屋を選んでしまうと審査に落とされてしまいます。
収入が安定していない方や過去にトラブルを起こした経験がある方は、家族に連帯保証人を頼むなどの対策をあらかじめ考えておきましょう。
本記事が入居審査に不安を感じている方のお役に立てれば幸いです。