シングルマザーでお部屋を借りるとなると、断られそうで不安ですよね。
収入があってもシングルマザーだと賃貸契約を断られてしまうのでしょうか?

本記事では、シングルマザーが賃貸を借りる際の注意点と対策について詳しく紹介していきます。
おすすめの物件についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

この記事を読んでわかること
  • シングルマザーでも賃貸は借りられる!
  • シングルマザーならUR賃貸住宅・市営住宅・母子ハウスがおすすめ
  • 家賃の理想は月収の4分の1以下、最低でも3分の1以下には収める

シングルマザーが賃貸審査に通らないのはなぜ?

シングルマザーが賃貸審査に通らないのはなぜ?

シングルマザーが賃貸審査に通過しづらい理由としては、以下のような理由があると考えられます。

シングルマザーが賃貸審査に通らない理由

  • 連帯保証人がいない
  • 収入と家賃が見合っていない
  • 子供の年齢が幼い
  • 夜の仕事をしており安定した収入がない
  • 連帯保証人になってくれる親族がいない
  • 子どもの年齢が0歳~10歳前後

連帯保証人がいない

連帯保証人をたてずに審査を受けていた場合には、連帯保証人がいないことが原因で審査に落ちたと考えられます。

最近では保証人の代わりに保証会社を利用するケースが増えてきていますが、頼める親族がいるのであれば連帯保証人をたてていた方が審査通過率が上がります。

保証会社を利用すれば連帯保証人は必要ないと説明されるかもしれませんが、そもそも保証会社の審査に落ちる可能性も考えられるため、可能な場合は連帯保証人をたてて審査に申し込むようにしましょう。

連帯保証人を頼める相手の条件

  • 2親等以内の親族
  • 自分と同等かそれ以上の安定収入がある
  • 過去に滞納や破産歴がない

収入に家賃が見合っていない

審査の際には、必ず収入に対して家賃の金額が妥当かチェックされます。
月収が少なかったとしても多かったとしても、月収に見合わない家賃のお部屋を選んでしまうと審査に落とされるので注意しましょう。

一般的に家賃の目安は月収の3分の1以下が理想と言われています。
高い家賃のお部屋に住みたかったとしても月収の3分の1は超える部屋は受かる見込みが低いためおすすめできません。

シングルマザーの場合は、生活費を一人の収入で賄う必要があるため、家賃はできるだけ安い物件を選ぶことがおすすめです。

家賃が高い物件を選んでしまうと、生活が立ち行かなくなってしまう可能性があるので気をつけてください。

子どもの年齢が幼い

子どもの年齢が幼い場合にも審査には落とされやすい傾向があります。
理由は、子どもが幼いと親が一緒にいても泣き声や足音の騒音トラブルが発生する可能性があるからです。

子供が中学生になっていれば年齢で審査に落ちることはなくなりますが、小学生低学年以下の場合は審査に影響を及ぼす可能性があるので注意しましょう。

ファミリー世帯向けの物件であれば、ほかの部屋にも子どもが住んでいるため周りから理解を得られ、騒音トラブルには発展しづらいと考えられます。

夜の仕事をしており安定した収入がない

落ちやすいシングルマザーの特徴1つ目は、「夜の仕事をしており安定した収入がない」です。
審査の際には、家賃を滞納されないために収入が安定しているかが確認されます。

そのため、夜職や個人事業主、パートタイマーのような働き方をしている方は、収入が月ごとに大きく変動する可能性があることから落とされてしまう確率が高まります。

もしも仕事に特別なこだわりがなく、昼の仕事でも生活を送っていけるのであれば、引っ越しのタイミングだけでも昼職に就いておくようにしましょう。

また、自治体から毎月一定額の手当てを受け取っているのであれば審査の際にいくら手当をもらっていると収入申告することがおすすめです。

連帯保証人になってくれる親族がいない

落ちやすいシングルマザーの特徴2つ目は、「連帯保証人になってくれる親族がいない」です。
最近では連帯保証人をつけずに賃貸審査を受ける人も増えてきましたが、やはり連帯保証人がいない人といる人だといる人の方が審査には通過しやすい傾向があります。

そのため、もしも連帯保証人を頼める親族がいるのであれば、しっかりと家賃を支払っていけることを証明して、連帯保証人を任せられないか頼んでみることがおすすめです。

連帯保証人を誰にも頼むことができない場合は、家賃保証会社の利用を検討しましょう。
家賃保証会社の審査に通過できれば、連帯保証人がいなくても連帯保証人がいる場合と同じような扱いを受けることができます。

子どもの年齢が0歳~10歳前後

落ちやすいシングルマザーの特徴3つ目は、「子どもの年齢が0歳~10歳前後」です。

シングルマザーで家賃の安い物件を探そうとすると、単身者向けのアパートになってしまいがちですが、単身者向けのアパートは幼い子供の騒音トラブルが起こりやすいため、小さな子供いる家庭は嫌がられる傾向にあります。

そのため、子供が0歳~10歳前後で賃貸を契約しようと考えている方は注意が必要です。
ファミリー向けの物件を借りられるほどの収入の余裕がない場合は、UR賃貸住宅や県営・市営住宅のように子育て世帯向けの支援が用意されている物件を検討するようにしましょう。

シングルマザーが賃貸審査を通過させるには?

シングルマザーが賃貸審査を通過させるには?

シングルマザーが賃貸を借りる際のポイントを紹介します。
シングルマザーとしてお部屋を契約する際は、下記の4つのポイントを意識すると良いでしょう。

シングルマザーが賃貸を借りる際の注意点

  • 連帯保証人をたてる
  • 保証会社に依頼する
  • 収入に見合った家賃の物件を選ぶ
  • 母子家庭が利用できる制度を利用する
  • アリバイ会社に依頼する

連帯保証人をたてる

シングルマザーがお部屋を借りる際のポイント1つ目は、「連帯保証人をたてる」です。
最近では、連帯保証人なしでお部屋の審査を受ける人が増えてきましたが、連帯保証人がいるのといないのとでは審査の通りやすさが変わってきます。

そのため、連帯保証人をたてるか考えていなかったのであれば、すぐにでも頼める親族を探した方が良いでしょう。

連帯保証人を親族に任せられれば、多少収入に対して家賃が高かったとしても審査に通過できる可能性が上がります。

なお、物件によっては連帯保証人不要の物件もあるため、どうしても親族に頼めない場合は連帯保証人不要の物件を中心にお部屋を探していくことをおすすめします。

保証会社に依頼する

賃貸保証会社を利用すれば、連帯保証人がいる場合と同じ扱いで審査を受けられます。
そのため、連帯保証人を家族に頼めない方は、お部屋の審査に申し込む前に保証会社を利用できないか確認してみることをおすすめします。

昔に比べると保証会社の利用が可能なお部屋が増えてきているため、賃貸審査の際はぜひ保証会社の利用を検討してみてください。

なお、家賃保証会社の利用にはお金がかかり、契約時だけでなくお部屋に住み続ける限り毎年1万円前後の費用が掛かります。

収入に見合った家賃の物件を選ぶ

シングルマザーがお部屋を借りる際のポイント3つ目は、「収入に見合った家賃の物件を選ぶ」です。
シングルマザーの場合、大人1人分の収入で生活費のすべてを補う必要があるため、家賃は高くても収入の3分の1以下に抑える必要があります。

人によって事情はさまざまかと思いますが、高い家賃のお部屋に住むと、何かあった際に生活費をやりくりするのが厳しくなり、生活が立ち行かなくなるので注意しましょう。

できることなら月収の4分の1以下に抑えることが理想です。
月収が少なく家賃を月収の3分の1以下に抑えられない場合には、自治体の補助金や公営住宅の利用を検討してみてください。

シングルマザーを助ける制度は多々あります。

母子家庭が利用できる制度を利用する

シングルマザーがお部屋を借りる際の注意点4つ目は、「母子家庭が利用できる制度を利用する」です。
シングルマザーとして母親1人で子供を育てていく場合、市区町村や都道府県といった自治体から手当・補助金が受け取れるケースがほとんどです。

何の手当や補助金がもらえるかは住んでいる地域によって異なりますが、基本的にすべての手当と補助金が自分で申請をしなければ受け取ることができません。

月収が少ない方は適用される制度を調べ必ず忘れずに申請して受け取るようにしましょう。

アリバイ会社に依頼する

審査に通過できそうにない場合は、アリバイ会社に依頼する選択肢もあります。
アリバイ会社とは、賃貸審査で利用できるアリバイを提供しているサービスです。

アリバイ会社を利用すれば、仕事に就いていない人でもアリバイ会社と提携している会社で働いている体で審査に申し込めます。

1回あたり1~3万円程度の費用で審査通過率を大きく上げられるため、審査が不安な場合は利用を検討してみましょう。
アリバイ提供だけでなく、在籍確認や書類の発行なども依頼可能です。

シングルマザーが利用できる手当や補助金は?

シングルマザーが利用できる手当や補助金は?

シングルマザーが利用できる手当や補助金制度をまとめて紹介します。

シングルマザーが利用できる手当や補助金

  • 児童手当
  • 児童扶養手当
  • 自治体ごとの制度
  • 住宅扶助

なお、ここで紹介している制度は2024年3月時点の情報を基に執筆しているため、現在の制度とは違いがある場合があります。
利用する際は、必ず最新の情報もあわせて調べてください。

児童手当

児童手当は、中学卒業までの子どもを育ててる親が受け取れる手当です。
支給額は子どもの年齢によって変わります。

子どもの年齢 児童手当支給額
3歳未満 一律1万5,000円
3歳~小学校卒業まで 1万円(第3子以降は1万5,000円)
中学入学~卒業まで 一律1万円

児童手当は認定請求を行わなければ対象となる子どもがいても受け取れません。
現状対象にも関わらず受け取っていないのであれば、すぐに申請するようにしましょう。

申請を忘れていても罰則はありませんが、受け取りそこなった手当は申請しても受け取れません。

児童扶養手当

児童扶養手当は、父親または母親どちらか片方のみで子育てをしているひとり親家庭に支給される手当です。
子どもが18歳を迎えた後、次の3月31日まで支給されます。

子どもの人数に応じた所得制限があり、親である自分と同居家族の前年度の所得状況によっては支給額が減額、支給停止となる場合があります。

扶養人数 受給者資格本人の所得制限 扶養義務者・配偶者・孤児等の養育者
0人 全額支給49万円、一部支給192万円 236万円
1人 全額支給87万円、一部支給230万円 274万円
2人 全額支給125万円、一部支給268万円 312万円
3人 全額支給163万円、一部支給306万円 350万円

自治体ごとの制度

ひとり親向けの手当てや制度は、国だけではなく市区町村規模でも多数用意されています。
地域ごとに異なるため、お住まい地域でひとり親向けの制度がないかぜひチェックしてみてください。

自治体ごとの制度

  • 住宅扶助
  • 医療費助成制度
  • 児童育成手当
  • 電車やバスの割引制度
  • 粗大ごみ手数料の減免
  • 上下水道の割引
  • 保育料の免除

住宅扶助

ひとり親で家賃1万円以上の賃貸を借りて、20歳未満の子どもを育てている場合は、住宅手当が受けられる場合があります。

住宅手当支給条件

  • ひとり親家庭で20歳未満の子どもを育てている
  • 民間の賃貸に住んでいて住民票を置いている
  • 申請する際の住所に6か月以上住んでいる
  • 生活保護を受けていない
  • 前年度の所得が児童扶養手当の所得制限限度額に満たない

対象の場合は、忘れずに申請しましょう。
支給額は地域によって異なりますが、5,000円~1万円前後です。

なお、住宅手当は国ではなく市区町村が行っている制度のため、お住まいの地域によっては対象者であっても制度自体がなく手当を受け取れない場合があります。

シングルマザーは敷金・礼金・更新料がない賃貸物件がおすすめ

シングルマザーは敷金・礼金・更新料がない賃貸物件がおすすめ

賃貸物件は探せば山ほど存在しますが、その中でもシングルマザーの方が住むのに向いている物件を紹介します。

お部屋探し中という方は、ぜひ参考にしてください。
特におすすめの物件は、下記の通りです。

シングルマザーにおすすめの賃貸物件

  • UR賃貸住宅
  • 県営・市営住宅
  • 母子ハウス

上記の3つをどこも利用できないという場合には、敷金・礼金・更新料が必要ない物件を探すことがおすすめです。

シングルマザーにおすすめの賃貸①UR賃貸住宅

シングルマザーにおすすめの物件1つ目は、「UR賃貸住宅」です。
最近テレビでも頻繁に目にするようになったUR賃貸住宅とは、国土交通省が所管する独立行政法人であるUR都市機構が管理をしている賃貸物件です。

主に団地をリノベーションした物件が多く、礼金・仲介手数料・更新料が全て無料なことが魅力です。
保証人無しで契約することができ、さらには子育て世帯限定の割引があるため、家族を頼れないシングルマザーや家賃を安く抑えたいと考えている方に向いています。

UR賃貸住宅で取り扱っている物件の空き情報は、UR賃貸住宅公式ホームページから全て確認できるため、興味がある方は近隣に空きがないか確認してみましょう。

シングルマザーにおすすめの賃貸②県営・市営住宅

シングルマザーにおすすめの物件2つ目は、「県営・市営住宅」です。
県営・市営住宅とは、名前の通り市区町村や都道府県が運営している住宅のことです。

運営している自治体にもよりますが、大抵の県営・市営住宅は月収が少ない方向けに運営されており、家賃がお部屋の広さのわりに安い傾向があります。

家賃が安いことから人気が高いですが、シングルマザーのように生活を送ることが難しい方が優先的に入居できることがほとんどです。

県営・市営住宅の見た目は、いかにも団地という見た目をしていることが多いため、団地に抵抗がない方は県営・市営住宅の利用も検討してみましょう。

なお、県営・市営住宅はいつでも好きなタイミングで入居できるわけではなく、ほとんどの自治体で入居者募集時期が決められています。

県営・市営住宅を狙っていく場合は、必ず早い段階から情報収集を始めるようにしてください。

シングルマザーにおすすめの賃貸③母子ハウス

シングルマザーにおすすめの物件3つ目は、「母子ハウス」です。
母子ハウスとは、母親と子供だけで生活をしている母子家庭向けのシェアハウスのことです。

一般的なシェアハウスのように、複数の家庭が集まって生活を送ります。
キッチンやトイレ、お風呂、リビングなどの一部のスペースを同じ施設に住んでいる方と共有するため、一般的な賃貸物件よりも月々の家賃が安く済むという特徴があります。

母子ハウスは一般的なシェアハウスとは違い、男性が住むことがなく、周りに住んでいる方もみんな母子家庭のため、身寄りがない方でも子育てをお互いに助け合うことが可能です。

シングルマザーで家族の支援を受けることができないけれど、一人で子育てをしていくことに辛さを感じている方や孤独を感じている方に最適です。

シングルマザーの賃貸探しについてよくある質問

シングルマザーの賃貸探しについてよくある質問

最後にシングルマザーの賃貸探しについてよくある質問をまとめて紹介していきます。
シングルマザーになってから初めてのお部屋探しで、不安を感じているという方はぜひ参考にしてください。

よくある質問

  • 母子家庭の家賃はいくらまでが理想ですか?
  • シングルマザーの月の生活費はいくらですか?
  • シングルマザーは賃貸審査に通りませんか?

母子家庭の家賃はいくらまでが理想ですか?

母子家庭の場合、母親1人の収入で子供と自分の生活費を賄う必要があるため、家賃はできることなら月収の4分の1以下に抑えることが理想です。

一般的には家賃は月収の3分の1以下が理想と言われていますが、母子家庭の場合は家賃を月収の3分の1まで出してしまうと生活が回らなくなってしまう可能性が高いので注意しましょう。

月収が低く4分の1以下で考えると借りられるお部屋がない場合は、県営・市営住宅や母子ハウスを探してみることがおすすめです。

シングルマザーの一か月の生活費はいくらですか?

シングルマザーの一か月の生活費は、平均20万円~23万円程度と言われています。
これは全国のシングルマザーの平均的な生活費のため、どこの地域に住むのかによっても一か月にかかる生活費は大きく変わります。

もしも現状シングルマザーではないけれど今後なる予定がある場合は、あらかじめ自分が住んでいる地域の家賃・物価相場から、一か月にかかる生活費を計算しておくと良いでしょう。

知らないままだと不安になってしまいますが、おおよその金額を把握しておければどのくらい働く必要があるのか予想できます。

なお、月収が少なく生活費の確保が難しいのであれば、自治体の制度を利用したり実家に住ませてもらったりすることもおすすめです。

シングルマザーは賃貸審査に通りませんか?

シングルマザーだからという理由だけで審査に落ちることはほとんどありません。
しかしシングルマザーの場合は生活費の確保が難しいことから、なかなかお部屋を貸してもらえないことがあるのも事実です。

シングルマザーとしてお部屋を借りたい場合は、シングルマザー向けの物件や低所得者向けの物件を中心にお部屋を探してみましょう。

ファミリー世帯向けの物件の場合は厳しい審査があったとしても、最初からシングルマザー向けとなっている物件であれば審査が厳しい心配はありません。

【まとめ】シングルマザーが賃貸を借りる際の注意点・対策方法

【まとめ】シングルマザーが賃貸を借りる際の注意点・対策方法

本記事では、シングルマザーが賃貸を借りる際の注意点と対策方法について紹介しました。
いかがだったでしょうか?

シングルマザーであっても、賃貸は借りることができます。
敷金・礼金不要の物件を選べば初期費用を抑えて引っ越すことができるので、引っ越しをする必要があるけれどお金がないという方は、敷金・礼金不要の物件を中心にお部屋を探してみましょう。

本記事がシングルマザーになったばかりで新居を借りられるかどうか不安を感じている方のお役に立てれば幸いです。