「アパートを借りたいけど、緊急連絡先を頼む相手がいない…」
賃貸契約時に緊急連絡先を頼める相手がおらず悩んでいませんか?
緊急連絡先は親族に頼む方が一般的なため、頼める親族がいないとどうすればいいのか迷いますよね。
そこで本記事では、賃貸契約時に緊急連絡先がいない場合の対処法を詳しく紹介していきます。
- 親族以外で緊急連絡先を確保する方法
- 緊急連絡先が必要な理由
- 親族であっても緊急連絡先として適切ではない人の特徴
目次
緊急連絡先を頼む親族がいない時の対処法
緊急連絡先を頼む親族がいない場合の対処法を紹介します。
緊急連絡先を頼む親族がいない時の対処法
- 友人や知人に事情を話して緊急連絡先にする
- 緊急連絡先代行サービスを契約する
- 弁護士・行政書士に依頼する
- 緊急連絡先なしでも借りられる賃貸を選ぶ
- 自治体の相談窓口に行く
- 住んでいる地域の民生委員会に相談する
親族に頼むことが一般的ですが、頼めない場合には友人や知人の連絡先を設定しても問題ありません。
友人や知人に事情を話して緊急連絡先にする
1つ目の対処法は、「友人や知人に事情を話して緊急連絡先にする」です。
緊急連絡先は、原則親族に頼むルールがありますが、事情があり頼めない場合には友人や知人を選んでも問題ありません。
そのため、親族は無理でも友人や知人には頼れる人がいるのであれば、親しい友人や知人に連絡先を任せることをおすすめします。
緊急連絡先に求められるのは、緊急時にかかってくる電話対応だけのため、仮に自分が家賃を滞納することになっても連絡先に設定した友人や知人に迷惑がかかることはありません。
関係が薄い相手だと連絡が来た際には関係が変わっている可能性も考えられるため、頼める相手の候補が複数いる場合は、なるべく付き合いの長い相手を選ぶようにしましょう。
緊急連絡先代行サービスを契約する
2つ目の対処法は、「緊急連絡先代行サービスを契約する」です。
緊急連絡先代行サービスとは、名前の通り身寄りがないといった事情で親族に緊急連絡先を頼めない人から連絡先の代行依頼を請け負っているサービスです。
利用に審査はなく、性別や年齢、国籍、収入状況問わず、誰でも緊急連絡先の代行を依頼できます。
代行サービスのメリットは、サービス利用料が他の方法に比べて安く済むことと利用用途が限られておらず何にでも利用できることです。
契約するサービスにもよりますが、1回あたり1~3万円ほどで利用できるため、費用を安く抑えたい場合は代行サービスの利用を検討してみてください。
弁護士・行政書士に依頼する
3つ目の対処法は、「弁護士・行政書士に依頼する」です。
あまり知られていませんが、弁護士や行政書士の中にも緊急連絡先を代行で請け負っている方が存在します。
弁護士や行政書士に依頼するメリットは、身元保証人も依頼できることとトラブル発生時に相談できることです。
緊急連絡先を親族に頼むことはできないけれど、代行業者へ依頼するのも抵抗があるという場合には弁護士や行政書士へ依頼することを検討してみてください。
なお、弁護士や行政書士への依頼料は、他の対処法に比べて高い傾向があるため、費用を重視する場合は注意が必要です。
緊急連絡先なしでも借りられる賃貸を選ぶ
4つ目の対処法は、「緊急連絡先なしでも借りられる賃貸を選ぶ」です。
できることなら代行でお金を使いたくないのであれば、緊急連絡先なしでも借りられる賃貸を選ぶこともおすすめです。
賃貸契約時には緊急連絡先の提出を要求されることが一般的ですが、緊急連絡先の提出は法律で定められていることではないため、中には緊急連絡先が不要で借りられる物件も存在します。
大家さん次第ではありますが、緊急連絡先なしで借りられる物件であれば、代行サービスを契約する必要がなくなります。
代行サービスの利用を回避したい場合は緊急連絡先不要物件に絞ってお部屋を探してみましょう。
自治体の相談窓口に行く
5つ目の対処法は、「自治体の相談窓口に行く」です。
各自治体には、暮らしサポートセンターや生活自立支援課などの名称で生活に関する困りごとを相談できる窓口が存在します。
相談窓口では、失業して家賃が払えないといった金銭面に関する相談から、緊急連絡先がなく賃貸が契約できないといった住居に関する相談まで、様々な困りごとを相談できます。
対応は自治体ごとに異なりますが、悩みを聞いた上で適切な提案をしてくれる自治体は少なくないため、自力で解決できない場合やサポートを受けたい場合は自治体の相談窓口を調べて相談に行くと良いでしょう。
なお、自治体の暮らしに関する相談窓口は、基本的に生活保護受給者以外が対象とされており、生活保護受給者は自身の担当ケースワーカーに相談する必要があります。
住んでいる地域の民生委員会に相談する
6つ目の対処法は、「住んでいる地域の民生委員会に相談する」です。
民生委員とは、社会福祉増進のために生活や福祉に関する相談や援助を行っている非常勤の地方公務員のことです。
主に、子育てや介護などの相談や支援をサポートしており、緊急連絡先がいないといった相談も受け付けています。
馴染みのない方がほとんどかと思いますが、民生委員は気軽に相談できる存在であり、相談には費用もかかりません。
個人からの相談も受け付けているため、第三者からのサポートを受けたい場合は相談してみましょう。
民生委員への相談はお住まいの地域の民生委員児童委員協議会から行えます。
賃貸契約や就職時に緊急連絡先の提出を求められる理由
賃貸契約や就職時に緊急連絡先の提出を求められる理由は、下記の通りです。
賃貸契約や就職時に緊急連絡先の提出を求められる理由
- 本人との連絡が取れなくなってしまった時のため
- 本人が事故や事件に巻き込まれた時のため
- 災害発生時に安否確認を行うため
利用頻度は限りなく低く、提出しても使用しないまま終わるケースがほとんどですが、緊急時には必要になる可能性が高いため、提出を求められます。
あらかじめ緊急連絡先を確認していなければ、トラブル発生時にお互い困るため、親族に頼めない場合にも提出を拒否できないことがほとんどです。
親族に頼めない場合は、友人や知人を頼るか緊急連絡先代行業者を利用すると良いでしょう。
緊急連絡先には適切ではない人の特徴
緊急連絡先に選ぶには適切ではない人の特徴を紹介します。
下記の4つの特徴の内1つでも当てはまる場合には、ほかの人への変更がおすすめです。
緊急連絡先には適切ではない人の特徴
- トラブル発生時に責任を負えない未成年者
- 認知機能が低下している高齢者
- 心や体に障害を抱えている障害者
- 滞納経験があり信用情報に不安がある人
トラブル発生時に責任を負えない未成年者
仮に親族だったとしても、未成年者は選ぶべきではありません。
なぜなら、未成年者は緊急時に適切な対応ができない可能性が高く、また責任能力がなく責任を負えないからです。
そもそも緊急連絡先は、提出時に相手の年齢を記入する必要があるため、未成年者の場合年齢を記入した時点で別の人に変更するよう指示されます。
親族が未成年者しかいないのであれば、友人や知人に頼むか代行業者の利用を検討しましょう。
認知機能が低下している高齢者
認知機能が低下している高齢者も連絡先に選ぶべきではありません。
なぜなら、認知機能が低下している人に連絡が届いても、会話が成立しなかったり、伝達事項を忘れてしまったりする可能性が考えられるからです。
緊急連絡先は、登録時に確認がない場合も少なくないため、認知機能が低下している方でも登録できます。
しかし、連絡が上手くいかない相手を選んで困るのは自分のため、必ず他の人を選ぶようにしましょう。
心や体に障害を抱えている障害者
心や体に障害を抱えている障害者も連絡先にすべきではありません。
理由は、心や体に障害を抱えている方では、緊急の連絡が届いても対処できない可能性が高いからです。
特に心の障がいを抱えている方は、事故や事件、災害の発生などの連絡を受け取ってしまうと、発作やパニックを引き起こす原因となる可能性があります。
他に頼める親族がいない場合は、友人や知人、代行業者への依頼を検討してみましょう。
滞納経験があり信用情報に不安がある人
緊急連絡先は支払い義務を負わない役割ではありますが、過去に滞納経験があり信用情報に不安がある人も連絡先に選ばないことがおすすめです。
なぜなら、一部の会社では緊急連絡先相手の信用情報もチェックして審査に考慮しているといわれているからです。
ほとんどの会社では緊急連絡先相手の信用情報をチェックしていませんが、チェックされた際に審査に落ちる可能性がある以上は、できる限り滞納経験がある方は避けた方が無難でしょう。
緊急連絡先まで連絡がいってしまう3つのケース
提出した緊急連絡先まで連絡がいってしまうケースを紹介します。
日常的に使用されるものではありませんが、下記の3つのケースでは緊急連絡先が使用されます。
緊急連絡先に連絡がいってしまう3つのケース
- 火災や震災発生時
- 家賃滞納中で且つ契約者と連絡が取れない時
- 仕事中に大きなケガを負った時
火災や震災発生時
火災や震災発生時には、緊急連絡先へと連絡が入ります。
理由は、本人の安否確認を行うためです。
管理会社から安否確認の連絡が来た際は、本人との連絡が取れているかを伝えましょう。
連絡が来たタイミングで対応することができなくても咎められることはありませんが、電話に出られなかった場合には折り返し連絡すると親切です。
家賃滞納中で且つ契約者と連絡が取れない時
家賃を滞納しており、家賃の支払いを促す連絡を無視している場合にも緊急連絡先に連絡が入る可能性があります。
理由は、入居者本人との連絡が繋がらず家賃も滞納中となると、大家さんには入居者の安否がわからないからです。
家賃を滞納しても、最初は必ず契約者である自分宛てに連絡が入り、先に緊急連絡先に連絡を入れられることはありません。
緊急連絡先の相手まで連絡を入れられたくない場合は、家賃を滞納する前に事情を説明して支払日の交渉をするか、滞納後確認の連絡が来たタイミングで返信するようにしましょう。
仕事中に大きなケガを負った時
仕事中に大きなケガを負った際は、緊急連絡先に連絡が入ります。
理由は、人道的に考えると親族に連絡をすべきだからです。
仕事中にケガを負って緊急搬送された際は会社が代わりに家族に連絡するという法律は存在しませんが、安全配慮義務の観点から考えと当然行われるべきであるため、取り入れている会社がほとんどです。
親族と仲が悪いといった事情で緊急連絡先に連絡してほしくない場合は、あらかじめ会社側に伝えておくと良いでしょう。
緊急連絡先で記入必須な項目
緊急連絡先で記入が必須な項目は、以下の通りです。
記入が必須な項目
- 氏名
- 住所
- 性別
- 年齢
- 生年月日
- 申込者との関係(親・兄弟・配偶者・友人など)
詳細はケースごとに異なるため、上記以外の項目の記入が必要になることもあります。
また、仕事や収入状況に関する情報を提出するよう求められることがありますが、緊急連絡先は保証人とは違い支払い義務のない役割のため、記入したくない場合は書かなくても問題ありません。
仕事や収入状況を記入したくない場合は、記入しなくても良いか確認してみてください。
なお、公的書類によるチェックは行われないため、記入する際は必ずミスが無いよう自分でチェックするようにしましょう。
緊急連絡先がいない人からよくある質問
最後に緊急連絡先がいない人からよくある質問をまとめて紹介します。
今回紹介するのは、以下の3つの質問です。
緊急連絡先がいない人からよくある質問
- 緊急連絡先がいないと就職できませんか?
- 緊急連絡先がいない高齢者はどうすべきですか?
- 緊急連絡先代行は無料ですか?
緊急連絡先がいないと就職できませんか?
緊急連絡先がいなくても就職できます。
なぜなら、採用選考で見られるのは親族の有無ではなく、その人の人柄やスキル、これまでの経験だからです。
仮に親族がいなかったとしても、就職で不利になることはなく、また内定獲得後に親族がいないことを理由に採用取り消しになることもありません。
親族以外でもいいから緊急連絡先を提出するよう指示された場合は、親しい友人や知人、代行業者を頼ることをおすすめします。
緊急連絡先がいない高齢者はどうすべきですか?
緊急連絡先がいない方がとれる対処法は2つあります。
1つ目は、友人や知人、隣人に連絡先を任せる方法です。
親族がいない場合は血の繋がりが無い方であっても連絡先に設定できるため、頼れる友人がいるのであれば、その方に事情を話して頼んでみましょう。
2つ目は、緊急連絡先代行業者に依頼する方法です。
友人や知人にも頼めない場合は、代行業者に依頼しましょう。
年齢や収入状況問わず利用料金さえ支払えれば誰でも利用できます。
緊急連絡先代行は無料ですか?
無料ではありません。
代行業者だけでなく、弁護士や行政書士、NPO法人が運営しているサービスも全て有料です。
もしも無料を謳う業者があったのであれば、その業者は詐欺の可能性が高いです。
行政と提携しているNPOであっても緊急連絡先の代行依頼は有料で受け付けているため、安さにつられて騙されないように注意してください。
【まとめ】緊急連絡先がいない場合はどうすべき?
本記事では、緊急連絡先がいない場合どうすべきかについて紹介しました。
緊急連絡先を親族に頼めなくても、対処する方法は複数あります。
緊急連絡先代行サービスなら年齢や収入状況問わず誰でも、緊急連絡先を確保できるため、親族に頼めない場合には利用を検討してみることがおすすめです。
緊急連絡先を頼む親族がいなくても代行サービスを利用すれば、賃貸契約も行えるので不安を感じる必要はありません。
本記事が緊急連絡先を頼める相手がおらず困っている方のお役に立てれば幸いです。