新卒だと賃貸の審査に落ちやすいと言われていますが、なぜ新卒だと落とされるのでしょうか?
本記事では、新卒が賃貸審査に落とされる理由について詳しく紹介していきます。
社会人になるのに伴って一人暮らしを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
- 新卒が賃貸審査に落ちやすい理由
- 落ちないためのポイント
- 新卒一人暮らしの家賃の目安
目次
新卒が賃貸審査に落ちるのはなぜ?新卒の一人暮らしはやめとけといわれる理由を解説
新卒が賃貸審査に落ちる理由としては、見込み収入と家賃が見合っていないパターンや過去に滞納しているパターン、態度や身なりから危険人物だと思われたパターンなどが挙げられます。
就職が決まっている新卒社会人の場合、確かな収入が見込まれるため、新卒だからという理由では審査に落とされません。
過去に携帯電話料金やクレジットカードの滞納をしていないのであれば、見込み収入に見合った家賃のお部屋を選び、態度や身なりに注意すれば落とされる可能性はほとんどありません。
新卒が賃貸審査に落ちる理由
新卒が賃貸審査に落とされる理由としては、下記の3つの理由が多いです。
新卒が賃貸審査に落ちる理由
- 手取り月収が家賃に見合っていない
- 過去にクレカや携帯料金を滞納している
- 人間性に問題があると判断された
特に最も多いのが月収に家賃が見合っていないパターンで、いい家に住みたいからと家賃で無理をすると落とされてしまう確率が高まります。
手取り月収が家賃に見合っていない
新卒が審査に落とされるパターンとして最も多いのが、手取り月収が家賃に見合っていないケースです。
高い家賃のお部屋を選んでしまうと貯金ができず生活が回らなくなる可能性が高まります。
お部屋の家賃は基本的に住み続ける中で下がらないため、無理せず支払い続けられる家賃のお部屋を選びましょう。
一般的には、手取り月収の1/3以下を目安にすると良いと言われています。
過去にクレカや携帯料金を滞納している
大学生の間にクレカや携帯料金を滞納している方は信用情報に傷がついているため、信用情報までチェックを行う信販系の保証会社では審査に落とされる確率が高まります。
すでに滞納をしている場合は、信販系以外の保証会社を利用することがおすすめです。
独立系と呼ばれる独自の基準で審査を行っている会社であれば、過去にクレカの滞納をしている方であっても通過できる見込みがあります。
身なりや人柄から人間性に問題があると判断された
不動産会社にお部屋の相談に行った際に、身なりや態度に注意せず失礼を働いていたのであれば、人間性に問題があると判断されて審査に落とされてしまった可能性が考えられます。
身なりや態度には人間性が出るため、不動産会社の方はチェックしています。
不動産会社の方と顔を合わせるタイミングだけで良いため、身なりや態度には気を遣いましょう。
新卒が賃貸審査に落ちないために知っておきたいポイント
新卒が賃貸審査に落ちないために知っておきたいポイントを紹介します。
これからお部屋を借りる方は、下記の2点を頭に入れておくようにしましょう。
新卒が賃貸審査に落ちないための知っておきたいポイント
- 保証会社によって審査基準が違う
- 保証会社を変えれば再審査が受けられる
下記からはそれぞれのポイントについて詳しく紹介していきます。
保証会社によって審査基準が違う
賃貸を契約する際には、連帯保証人の代わりに家賃保証会社を契約することが一般的になりましたが、家賃保証会社の審査は会社ごとに基準が異なります。
審査を受けて落とされてしまったとしても、保証会社を変更すれば受かる可能性は残されているため、落とされた場合はほかの保証会社を利用して審査を受けてみましょう。
A社では落ちたけれど、B社ではスムーズに通過できたという事態は珍しくありません。
保証会社の種類ごとの審査難易度は、以下の通りです。
種類 | 審査難易度 |
---|---|
信販系 | 高 |
協会系 | 中 |
独立系 | 低 |
審査に落とされても保証会社を変更すれば再審査が受けられる
基本的にほとんどのお部屋では、保証会社が2社以上用意されており、仮に1度審査に落とされてしまっても保証会社を変更すれば、同じお部屋の再審査が受けられます。
審査を受けることにお金はかからないため、借りたいお部屋の場合は落ちても再審査が受けられないか確認してみましょう。
なお、保証会社は利用者が指定できるものではありません。
新卒の一人暮らし家賃の目安
新卒の1人暮らしの家賃は、手取り額の1/3以下を目安にすると良いと言われています。
手取り額 | 家賃の目安 |
---|---|
12万円 | 4万円 |
15万円 | 5万円 |
18万円 | 6万円 |
20万円 | 6万6,000円 |
22万円 | 7万3,000円 |
家賃は毎月発生する費用のため、収入に見合わないほど高額な家賃のお部屋を選ぶと生活費が圧迫されます。
目安を参考に無理なく支払える金額を上限として考えると良いでしょう。
新卒が賃貸審査時に用意するべき書類
新卒で賃貸審査を受ける場合には、申込時に下記の書類が必要になります。
新卒が賃貸審査時に用意するべき書類
- 身分証明書
- 内定通知書
- 印鑑
新卒の状態で自分がお部屋の契約者になる場合には、就職した後でどのくらいの月収があるのかを証明するために内定通知書を提出する必要があります。
無くしてしまい内定通知書の提出ができない場合には、収入を証明できなくなってしまうため審査に落とされる確率が高まります。
就職する際に自分が契約者となりお部屋を借りることを検討しているのであれば、できるだけ内定通知書は無くさないようにしましょう。
新卒が賃貸審査に落ちてしまった場合の対処法
新卒だからと言って特別審査に落とされやすいことはありませんが、人によっては審査に落とされてしまうこともあるかと思います。
そこでここでは、審査に落とされてしまった場合の具体的な対処法を紹介していきます。
新卒が賃貸審査に落ちてしまった場合の対処法
- 親族に代理契約を依頼する
- 家賃の安い物件を探し直す
- 保証会社を変えて再度審査を受け直す
- 連帯保証人を立てる
- アリバイ会社を利用する
親族に代理契約を依頼する
安定収入のある親族がいるのであれば、自分で再審査を受け直すのではなく代理契約を考えてみることもおすすめです。
代理契約とは、実際にお部屋に住む方とは別の人がお部屋を契約する契約方法のことで、学生であれば両親にお部屋を代理契約してもらう方が多いです。
代理契約であれば契約者となる方の収入や職業で審査が行われるため、一度審査に落とされていてもスムーズにお部屋が借りられます。
家賃の安い物件を探し直す
落ちてしまった場合は再度同じ価格帯のお部屋で再審査を受け直すと再び落とされる可能性が高いため、家賃を下げて物件を探し直すことがおすすめです。
少し条件を見直すだけでも、家賃の安い物物件が見つかる可能性があるため、落ちてしまった際は耐えられる範囲で妥協することも考えてみましょう。
なお、条件で妥協をしすぎるとお部屋で過ごす時間が苦痛になってしまう可能性があるので要注意です。
保証会社を変えて再度審査を受け直す
保証会社の審査で落ちてしまった場合は、保証会社を変更することで再度同じお部屋の審査を受け直せます。
落ちた場合は不動産会社に保証会社を変えて再審査が受けられないか確認してみましょう。
物件にもよりますが、2回~3回は再審査が受けられるケースがほとんどです。
再審査が受けられない場合はそのお部屋は諦めるしかないため、気持ちを切り替えてほかの物件を探しましょう。
連帯保証人を立てる
落ちてしまった場合は連帯保証人を立てることをおすすめします。
連帯保証人とは契約者が何らかの事情でお部屋の家賃を滞納した際に、代わりに家賃を支払う責任を負う役割のことです。
連帯保証人を立てれば大家さんは家賃の回収できる確率が上がるため、審査の難易度が下がります。
頼める相手がいる方は連帯保証人を立てることも検討してみましょう。
アリバイ会社を利用する
アリバイ会社とは、職業や収入が原因で賃貸物件を借りられない方が、スムーズに審査に通過できるようアリバイを提供してくれる会社です。
アリバイ会社を利用すれば内定を獲得できていない方でも、実在する会社の内定を持っている状態で審査を受けられます。
利用にお金はかかってしまいますがスムーズに審査に通過できるようになるため、どうしても審査に通過できない場合は選択肢の1つとして検討してみてください。
新卒が賃貸契約時に初期費用を抑えるコツ
まだ社会人として働き始めていない新卒で引っ越しをする場合、貯金が少なく初期費用にあまりお金をつかえないという方が多いかと思います。
そこでここでは、初期費用を抑えるコツを紹介します。
新卒が賃貸契約時に初期費用を抑えるコツ
- 敷金・礼金不要物件を選ぶ
- フリーレント物件を選ぶ
- 家具・家電付き物件を選ぶ
敷金・礼金不要物件を選ぶ
初期費用を抑えるコツ1つ目は、「敷金・礼金不要物件を選ぶ」です。
賃貸を契約する際には、敷金や礼金を請求されるケースが多いですが、初期費用を抑えたい場合は敷金・礼金が不要な物件を選ぶことがおすすめです。
敷金・礼金は基本的にそれぞれ家賃1か月分相当の費用が掛かるため、どちらも無料の物件を選べればそれだけで10万円近い費用を節約できます。
敷金は退去時に返ってくる可能性がありますが、礼金は払ったところで一切メリットがありません。
費用を抑えたい場合は無料の物件を探すようにしましょう。
フリーレント物件を選ぶ
初期費用を抑えるコツ2つ目は、「フリーレント物件を選ぶ」です。
フリーレント物件とは、住み始めてから数か月分の家賃が無料になる物件です。
フリーレント物件であれば、お部屋を借りてからの最初の数か月の間家賃が0円になるため、初期費用と引っ越し後しばらくの費用を節約できます。
フリーレント物件は最初の一定期間家賃が無料になるだけで一切のデメリットが存在しないため、お部屋探しの際はぜひチェックしてみてください。
家具・家電付き物件を選ぶ
初期費用を抑えるコツ3つ目は、「家具・家電付き物件を選ぶ」です。
初めての一人暮らしの場合は、新しく家具や家電を1から揃える必要がありますが、最初から生活に必要な家具や家電が備え付けられている物件であれば、家具の購入費用を節約できます。
一通りの生活家電が揃っている物件であれば5万円~10万円ほど初期費用が節約できるため、特別家具や家電にこだわりがない場合は家具家電付き物件も検討してみましょう。
新卒で一人暮らしをおすすめしない人
以下に該当する人は、新卒で1人暮らしをすることはおすすめできません。
新卒で1人暮らしをおすすめしない人
- 生活費のやりくりが苦手な人
- 家事に不慣れな人
- メンタルに不安がある人
生活費のやりくりが苦手な人
1人暮らしは、生活費すべてを自分で管理する必要があるため、生活費のやりくりが苦手な人にはおすすめできません。
最悪の場合お金が足りなくなる可能性も考えられるため注意が必要です。
これまで生活費を家族に出してもらっていた場合は、1人暮らしを開始する前にあらかじめ収支をシミュレーションしておくと良いでしょう。
家事に不慣れな人
新卒で1人暮らしをすると慣れない仕事と並行して不慣れな家事にも取り組まなければいけなくなるため、家事に不慣れな人にはおすすめできません。
家事の経験がない場合や家事が苦手な場合には、1人暮らしを始める前に一通りの家事を練習しておくと良いでしょう。
メンタルに不安がある人
働き始めは環境の変化によってメンタルを崩しやすいため、メンタルに不安がある人は新卒での1人暮らしはおすすめできません。
仕事によってメンタルが不安定になったとしても、家族と生活していれば支えてもらえます。
メンタルに不安がある場合は、仕事に慣れてから1人暮らしを開始することも検討してみると良いでしょう。
新卒の賃貸審査についてよくある質問
最後に新卒の賃貸審査についてよくある質問まとめて紹介します。
今回紹介するのは、下記の6つの質問です。
新卒の賃貸審査についてよくある質問
- 入居審査は誰がするの?
- ブラックリストだと賃貸審査に落ちる?
- 入居審査に落ちたらどうすれば良い?
- 同棲が審査に落ちる割合はどのくらい?
- 連絡が速い場合審査に落ちている?
- 新卒は何割の確率で審査に落ちる?
入居審査は誰がするのですか?
入居審査を行うのは、家賃保証会社と大家さんです。
現代では家賃保証会社の利用が必須の物件がほとんどですが、利用せずにお部屋が借りられる場合には大家さんのみが審査を行います。
家賃保証会社を利用する場合は、先に家賃保証会社の審査があり審査に通過できた場合に大家さんの審査となります。
家賃保証会社の利用を必須にするかどうかは大家さんが決めているため、家賃保証会社が必須の場合は大家さんの審査は行われないケースも多いです。
ブラックリストに入っていると賃貸審査に落ちますか?
ブラックリストに入っていると、利用する保証会社によっては賃貸審査に落ちやすくなります。
絶対に審査に通過できないわけではありませんが、信販系と呼ばれるクレジットカード会社が運営している保証会社では審査に落ちやすくなるので注意が必要です。
なお、ブラックリストに入っていることが原因で審査に落とされてしまったとしても落ちた理由は明かされないため、不動産会社の方や両親にブラックリストに入っていることがバレることはありません。
入居審査に落ちたらどうすれば良いですか?
入居審査に落ちてしまった場合は、まず保証会社を変更して再度同じお部屋の審査が受けられないか確認してみましょう。受けられる場合には受けて、受けられない場合には次のお部屋を探す必要が出てきます。
審査項目は審査を行う会社ごとに違いがあるため、仮に落ちてしまったとしても次も落ちるとは限りません。
家賃を下げていけばどこかしら借りられるお部屋は絶対に見つかるため、落とされてしまっても落ち込まずに次に進みましょう。
同棲の入居審査の落ちる割合はどのくらいですか?
同棲の入居審査に落ちる割合は、約15%ほどだと言われています。
単身者の審査に落ちる割合が約10%なことから、同棲での審査は少し審査の通過が難しいと言えます。
しかし15%ということは10組審査を受けたら1~2組しか落ちない計算になるため、同棲だからと言って落とされると不安を感じる必要はありません。
なお、ルームシェアは血縁者以外との同居という点が同じ同棲と同じですが、同棲よりも遥かに審査の通過が難しいので注意しましょう。
すぐに連絡が来た場合賃貸審査に落ちていますか?
すぐに審査結果の連絡が来たからと言って、必ずしも落ちているとは限りません。
審査の結果が返ってくるまでにかかる時間は、結果ではなく同時に審査を受けている人の人数でき決まるため、返ってくるまでの速度で受かっているかどうかを判断することはできません。
平均よりも時間がかかった挙句落ちていることもあります。なお、審査の際には結果の連絡以外に本人確認の連絡が来るケースがあるため、電話が来た場合はできるだけ早めに折り返すことがおすすめです。
新卒はどのくらいの確率で賃貸審査に落ちますか?
新卒が賃貸審査に落ちる確率は、新卒以外の人と同じ全体の10%ほどです。
内定を持った状態でのお部屋探しであれば、新卒であることは関係なしに審査をしてもらうことが可能です。
新卒だからといって特別審査が不利になるケースはほとんどないため、新生活のためのお部屋を探しているのであれば時間に余裕のあるタイミングで引っ越しをしてしまうことがおすすめです。
人によっては両親に代理契約を依頼する方もいるかと思いますが、両親に代理契約を頼んだ場合、引っ越さない限りは契約者の変更は行えないため注意しましょう。
【まとめ】新卒だと賃貸審査に落ちやすい?
本記事では、新卒だと賃貸審査に落ちやすいのかについて紹介しました。
新卒でも内定獲得済みなのであれば、特別審査に落とされやすいことはありません。
過去に滞納を経験がなく見込み収入に見合った家賃のお部屋を選んでいれば契約は難しくありません。
審査に落ちてしまった場合は、家賃を下げてお部屋を探し直したり、連帯保証人を立てたりすると良いでしょう。