「身寄りがないから緊急連絡先を確保できない…」
緊急連絡先の提出を求められるシーンは少なくありませんが、身寄りのない方からすると誰に頼めば良いのか迷われるかと思います。

本記事では、身寄りのない人が緊急連絡先を確保する方法について詳しく紹介していきます。

この記事を読んでわかること
  • 緊急連絡先が必要になるタイミング
  • おすすめの緊急連絡先代行業者
  • 緊急連絡先を確保する方法

目次

緊急連絡先が必要になるタイミング

緊急連絡先が必要になるタイミング

緊急連絡先が必要になるタイミングは、大きく分けて3つあります。

緊急連絡先が必要になるタイミング

  • 本人と連絡がとれない場合
  • 支払いの滞納がある場合
  • 本人の安否を確認する場合

緊急時に必ず使用されるわけではなく、緊急時であっても本人と連絡がとれれば使用されません。

本人と連絡がとれない場合

緊急連絡先が必要になる最も代表的なシーンは、契約者本人との連絡がとれない時です。
契約者本人に電話をかけたけれど本人と連絡が繋がらず何日も折り返しの連絡がこない場合や本人に電話をかけたら既に使われていない番号だと判明したな場合などが本人との連絡がとれない時に該当します。

契約者本人と連絡がとれないと本人の置かれている状況がわからないため、代わりに緊急連絡先が使用されます。

支払の滞納がある場合

支払いの滞納がある際にも、緊急連絡先に電話をかけられることがあります。
家賃の滞納がある上に契約者本人との連絡も繋がらないとなると、大家さんからは本人の安否がわからないからです。

緊急連絡先相手に家賃の滞納を知られたくない時は、督促の連絡が来た時点で必ず対応しましょう。
なお、滞納に関する連絡が緊急連絡先宛てに届いたとしても、緊急連絡先の相手が支払いの義務を負わされることはありません。

本人の安否を確認する場合

緊急連絡先は、本人の安否を確認する際にも使用されることがあります。
緊急事態が発生した際には、まず本人に連絡がいき、本人との連絡が繋がらなかった場合には緊急連絡先に安否確認が行きます。

緊急連絡先宛てに電話がかかってきた時は、安否の確認が目的なので、本人と連絡が取れているのかを伝えなければいけません。

緊急連絡先を提出するシーン

緊急連絡先を提出するシーン

身寄りのない人が緊急連絡先の提出を求められるのは、主に以下のようなシーンです。

緊急連絡先の提出を求められるシーン

  • 自分が契約者になり賃貸を契約する時
  • 独居が困難になり施設へ入居する時
  • 病気やケガで入院する時
  • 旅行やアクティビティに参加する時
  • 小学校・保育園に入学・入園する時

保証人不要の物件や高齢者歓迎物件などであっても、緊急連絡先の提出は基本的に求められます。
また、自分が施設へ入居する際や病院へ入院する際にも本人の意識がなくなった時に備えて緊急連絡先を用意するよう求められます。

身寄りがない人が緊急連絡先を確保する方法

身寄りがない人が緊急連絡先を確保する方法

親族に頼む以外で、緊急連絡先を確保する方法は5つあります。

身寄りのない人が緊急連絡先を確保する方法

  • 友人・知人・同僚に頼む
  • 緊急連絡先の代行業者を利用する
  • 弁護士・行政書士に依頼する
  • 役所の相談窓口で相談する
  • 社会福祉協議会に相談する
  • 民生委員に相談する

友人・知人・同僚に頼む

緊急連絡先は原則親族に頼むルールですが、身寄りのない人は友人や知人・同僚のように血の繋がりが無い人に連絡先を頼んでも問題ありません。

緊急連絡先は保証人とは違い責任を負う役割ではないため、仮に家賃を滞納するようなことがあっても相手に迷惑はかかりません。

頼める場合はできるだけ親しい間柄の相手に相談してみましょう。

緊急連絡先の代行業者を利用する

緊急連絡先代行業者とは、身寄りがない方から連絡先の代行依頼を請け負っているサービスです。
利用に審査や制限はなく、利用料金さえ支払えれば誰でも利用できます。

ほかの方法に比べて安く連絡先が確保できるため、友人や知人に頼めない場合は代行業者の利用がおすすめです。

弁護士・行政書士に依頼する

代行業者の利用に抵抗がある場合は、弁護士や行政書士への依頼を検討してみましょう。
弁護士や行政書士は、ほかの方法に比べて依頼料がかかるものの、連絡先の代行だけでなく身元保証人やトラブル時の相談なども行えるメリットがあります。

役所の相談窓口で相談する

自治体にもよりますが役所の相談窓口でも、身寄りがなく緊急連絡先の確保で困っている方向けにNPO法人の紹介や相談できる専門機関の紹介をしています。

必ず何かしらの支援が受けられるとは限りませんが、NPO法人の紹介やサポートが受けたい場合は役所で相談してみることもおすすめです。

社会福祉協議会に相談する

民間の社会福祉活動推進を目的に活動する民間組織である社会福祉協議会でも、緊急連絡先に関する相談を受け付けていることがあります。

業者や弁護士に頼らずほかの方法で対処したい時は、社会福祉協議会への相談も検討してみると良いでしょう。

お住まいの地域の社会福祉協議会は、インターネットから「市区町村名+社会福祉協議会」と検索をかければ簡単に見つけられます。

民生委員に相談する

地域住民の身近な相談相手である民生委員では、地域住民と行政や専門機関を繋げる様々なサポートを提供しています。

家族がおらず孤立して困っている方からの相談や住まいに関する相談も受け付けており、困りごとを打ち明けることで専門機関への紹介が受けられます。

気軽に相談したい方は、まず地域の民生委員に今後どうすべきか相談してみると良いでしょう。

身寄りがなく緊急連絡先を頼む相手がいない人によくある勘違い

身寄りがなく緊急連絡先を頼む相手がいない人によくある勘違い

身寄りがなく緊急連絡先を頼む相手がいない人によくある勘違いを紹介します。

緊急連絡先を頼む相手がいない人によくある勘違い

  • 友人や代行業者を利用しても問題ない
  • 代行業者の利用は違法ではない
  • 代行業者の利用に助成金が出る自治体も

親族がいない場合は友人や代行業者を利用しても問題ない

緊急連絡先は、原則親族に頼むというルールですが、親族に頼めない方は友人や代行サービスを利用しても全く問題ありません。

親族がいない時は、相手に事情を説明して友人や知人の連絡先でも問題ないか確認してみましょう。
多くの場合、親族以外の連絡先でも提出を求めらますが、提出の必要がなくなるケースもあります。

代行業者の利用は違法ではない

代行業者の利用は違法ではありません。
仮に代行業者の利用が相手に知られてしまったとしても、それが理由で審査に落とされたりほかの連絡先の提出を求められたりすることはありません。

身寄りがなく友人や知人も頼れない場合は、代行業者の利用を検討してみてください。

代行業者を利用する際に助成金が出る自治体もある

緊急連絡先代行業者は、身寄りがない方向けに運営されているサービスであり、自治体によっては利用時に助成金が出るケースもあります。

東京大田区では、高齢者世帯と障がい者世帯、生活保護世帯、低額所得者世帯、ひとり親世帯向けに緊急連絡先代行サービスの紹介を行っており、条件つきで初回利用料の一部を助成しています。

代行業者を利用する際は、お住まいの地域の自治体から助成金や業者の紹介が受けられないかチェックすると良いでしょう。

身寄りがない人に緊急連絡先を提供してくれる代行業者3選

身寄りがない人に緊急連絡先を提供してくれる代行業者3選

身寄りがない人は、緊急連絡先代行業者の利用がおすすめです。
以下の3社は利用者からの評判が高く、安心して利用できます。

身寄りがない人に緊急連絡先を提供してくれる代行業者3選
  • アリバイドットコム
  • 日本アリバイ協会
  • 一般社団法人困りごとサポート支援機構

アリバイドットコム|業界最大手クラスの実績

アリバイドットコム|業界最大手級

提供しているサービス 在籍確認/書類作成/保証人紹介/緊急連絡先代行
利用料金(税別) 16,500円
電話番号 03-6303-3959
URL https://alibai.jp/

アリバイドットコムは、アリバイに関する相談実績が豊富な業界最大手のアリバイ会社です。
在籍確認のほかに、保証人の紹介や緊急連絡先の代行を請け負っています。

緊急連絡先だけでなく保証人も依頼したい方におすすめです。

日本アリバイ協会|最短即日対応

日本アリバイ協会

提供しているサービス 在籍確認/書類作成/保証人紹介/緊急連絡先代行
利用料金(税別) 16,500円
電話番号 03-6452-4467
URL https://nihon-alibi-kyokai.jp/

日本アリバイ協会は、緊急連絡先の代行からアリバイ提供まで幅広いサービスを展開する会社です。
スピード対応を得意としており、相談には最短即日対応してもらえます。

今すぐ緊急連絡先を確保したい方におすすめです。

一般社団法人困りごとサポート支援機構|見守りサービスも展開

一般社団法人困りごとサポート支援機構

提供しているサービス 緊急連絡先代行/高齢者見守りサービス
利用料金(税別) 登録料 5,000円/年間利用料 5,000円/更新料 5,000円
電話番号 0120-5030-22
URL https://komasapo.com/

一般社団法人困りごとサポート支援機構は、賃貸契約や入院などで必要になる緊急連絡先の代行依頼を請け負っているサービスです。

1年あたり1万円から依頼できる利用料の安さが魅力です。
利用に年齢制限はなく、高齢者でも契約できます。

将来身寄りがなくなる人が緊急連絡先を確保するためには?

将来身寄りがなくなる人が緊急連絡先を確保するためには?

将来的に身寄りのなくなる人が緊急連絡先を確保するには、以下のような対処法があります。

身寄りのなくなる人が緊急連絡先を確保する方法

  • 任意後見制度を利用する
  • 3親等・4親等の親族に依頼しておく
  • 身元保証サービスを利用する

任意後見制度とは、本人の判断能力が残っている内に、将来判断力が低下した際に支援を頼む相手や内容を決めておく制度です。
将来的に身寄りがなくなるとわかっている人は、早いうちから対策を進めておくことが大切です。

緊急連絡先が確保できたら、有事に備えてエンディングノートを作成し、緊急連絡先を記入しておきましょう。

緊急事態が発生した際には、自分で緊急連絡先を伝えられない可能性があるので、エンディングノートの作成が有効です。

身寄りがなく緊急連絡先に困っている方からよくある質問

身寄りがなく緊急連絡先に困っている方からよくある質問

身寄りがなく緊急連絡先に困っている方からよくある質問をまとめて紹介します。
今回紹介するのは、以下の5つの質問です。

よくある質問

  • 緊急連絡先がいないと就職で不利?
  • 緊急連絡先代行が無料で頼める場所は?
  • 緊急連絡先で審査に落ちることはある?
  • 代行は生活保護でも利用できる?
  • 弁護士に頼む費用はどのくらい?

緊急連絡先がいないと就職で不利ですか?

不利ではありません。
なぜなら、ほとんどの企業では緊急連絡先を頼める親族がいるかを採用基準に定めていないからです。

仮に身寄りがなくても就職で不利になることはないため不安を感じる必要はありません。
自分から伝える必要はありませんが、どうしても不安な場合は面接時や会社説明会で確認しても良いかもしれません。

緊急連絡先代行を無料で頼める場所はありますか?

無料で頼める場所はありません。
行政と提携しているNPO法人でも代行依頼は有料で請け負っています。

無料で請け負っていると契約を迫ってくる業者は、詐欺の可能性が考えられます。
安さにつられて契約を結んでしまうと、後から高額な請求をされたり利用料だけ取られてサービスを受けられなかったりするので注意しましょう。

知人や友人であれば、親族同様に無料で連絡先を頼めます。
費用を抑えたい時は、知人や友人を頼れないか考えてみましょう。

緊急連絡先で審査に落ちることはありますか?

緊急連絡先は緊急事態が起こった際に使用される連絡先であり、選んだ相手の収入状況や職業が原因で審査に落ちることはありません。

保証人では選べない無職の人や高齢者であっても連絡先に指定できるので、連絡がつきやすい相手を選びましょう。

なお、審査に落ちることはありませんが未成年者は選べず、連絡先に設定しようとすると書類をチェックされた際にほかの人へ変更するよう指摘されます。

緊急連絡先代行は生活保護でも利用できますか?

代行業者は、利用に収入状況や性別、年齢などの制限を設けていない所がほとんどで、生活保護受給中の方であっても利用料金が支払えるのであれば利用できます。

利用は可能ですが、生活保護受給中の場合には代行業者へ依頼する前にケースワーカーへ相談してみることをおすすめします。

なぜなら、ケースワーカーによって対応は変わりますが、緊急連絡先を親族に頼めないと相談するとNPO法人を紹介してくれるケースがあるからです。

緊急連絡先を弁護士に頼む場合費用はどのくらいですか?

緊急連絡先を弁護士に頼む費用の相場は、約1万円~8万円といわれています。
相談する弁護士によって大きく利用料は変わってきますが、数万円はかかるケースがほとんどです。

代行業者やNPO法人に依頼するよりも依頼料は高くつくケースがほとんどのため、費用を重視したい方は注意しましょう。

できる限り依頼料を安く抑えたいのであれば、弁護士に依頼するよりも代行業者に相談することがおすすめです。

【まとめ】身寄りがない人でも緊急連絡先を確保することは可能

【まとめ】身寄りがない人でも緊急連絡先を確保することは可能

本記事では、身寄りのない人が緊急連絡先を確保する方法について紹介しました。
身寄りがなく親しい間柄友人や知人もいない方は、緊急連絡先代行業者の利用がおすすめです。

緊急連絡先代行業者とは、緊急連絡先の確保が困難な方の相談に乗っているサービスで、1回あたり1~3万円前後の費用で利用できます。
誰にも緊急連絡先を頼めない時は、緊急連絡先代行業者の利用を検討してみてください。